**「安静時に体温が上昇しない理由」と、「起きている時と横になっている時の血流の違い」**について、わかりやすく・医学的根拠も含めて説明します。
✅【1】安静時に体温が上昇しない理由
🔍 質問の本質:
「なぜ安静時(動いていない状態)では、体温が上がらないのか?」
→ 動けば熱くなるのに、寝ていたり休んでいるときは上がらないのはなぜか?
🔥 体温はどこから来るか?
人間の**体温(熱)は、主に以下の「代謝」**によって生まれます:
| 熱を生む要素 | 内容 |
| 基礎代謝 | 呼吸・内臓の活動・体温維持など(安静時でも常にある) |
| 筋肉の活動 | 動くことで大量の熱を生む(運動、歩行など) |
| 食事誘発性熱産生 | 食べ物の消化・吸収で発熱 |
| ストレス・ホルモン | アドレナリンで一時的に体温が上がることも |
📉 安静時に体温が上がらない理由(ポイント)
| 理由 | 解説 |
| ① 代謝の変動が少ない | 安静時は筋肉をほとんど使わないため、熱の産生量が増えない |
| ② 自律神経が安定している | 交感神経の緊張が弱まり、熱の放出もコントロールされる |
| ③ 体温調節機能が働く | わずかに熱が発生しても、皮膚血管の拡張・汗などで放熱されるため体温は一定に保たれる |
| ④ 深部体温はむしろ低下する傾向 | 睡眠時や横になっているときは、身体が「省エネモード」になる |
👉 つまり、「熱は作られているが、増えすぎないように上手に放熱している」ので体温は一定に保たれているのです。
✅【2】起きている時と横になっている時の血流の違い
🔍 立位 vs. 横臥位(仰向けなど)での血流の違いを解説します。
🧍♀️ 起きている時(立位・座位)の血流の特徴
| 特徴 | 解説 |
| 心臓から頭までの血流に重力の影響がある | 血液が重力に逆らって脳へ行くため、心臓が強く働く必要がある |
| 下半身に血液がたまりやすい | 重力で脚に血液が溜まるため、むくみやすい |
| 自律神経が交感神経優位になる | 血圧・心拍数が上がり、筋肉や脳への血流が増える |
| 血圧の調節が忙しい | 立ち上がると一時的に脳の血流が減り、めまいを感じることも(起立性低血圧) |
🛌 横になっている時(臥位)の血流の特徴
| 特徴 | 解説 |
| 血液が水平に分布する | 重力の影響が少なく、心臓と脳が同じ高さになるため、血液がスムーズに流れる |
| 心臓の負担が軽い | 血液を上に押し上げる必要がないため、心拍数が低下しやすい |
| 自律神経が副交感神経優位 | リラックス状態になり、血圧・脈拍が下がる |
| 血液の再分布が起こる | 下半身に溜まっていた血液が、全身に均等に戻ることで体液バランスが安定する |
🧠 重要な違いまとめ
| 状態 | 血流の特徴 | 自律神経 |
| 心臓の負担 | 起きている時 | 重力に逆らう |
| 交感神経優位 | 高い(血圧・心拍数も高め) | 横になっている時 |
| 水平に分布 | 副交感神経優位 | 低い(リラックス状態) |
続いて、「安静時に使用するエネルギー量」とは、体が何もしていないとき(つまり安静状態)に消費するエネルギーのことで、これを一般的に次のように呼びます:
🧠 呼び方・定義
| 名称 | 説明 |
| 基礎代謝量(BMR: Basal Metabolic Rate) | 完全な安静状態(横になっていて、精神的・身体的にリラックスしている状態)で、生命を維持するために必要な最低限のエネルギー量。 |
| 安静時代謝量(RMR: Resting Metabolic Rate) | BMRに近いが、多少の活動(座っている、テレビを見るなど)を含めた、もう少し現実的な安静状態での消費エネルギー。通常、BMRより5〜10%高い。 |
🧬 何にエネルギーを使っているの?
安静時のエネルギー消費は、主に以下の生命維持活動に使われます:
- 呼吸
- 心臓の鼓動
- 血液循環
- 脳の活動
- 体温維持
- 細胞の新陳代謝(内臓の働きなど)
🔢 安静時に使うエネルギー量の目安
安静時代謝量(RMR)は、以下のような計算式や方法で概算できます:
1. ハリス-ベネディクト方程式(男女別)
男性:
RMR = 66.5 + (13.75 × 体重kg) + (5.003 × 身長cm) – (6.755 × 年齢)
女性:
RMR = 655.1 + (9.563 × 体重kg) + (1.850 × 身長cm) – (4.676 × 年齢)
🔹 例:30歳、女性、身長160cm、体重55kg
RMR ≈ 655.1 + (9.563 × 55) + (1.850 × 160) – (4.676 × 30)
≈ 655.1 + 525.0 + 296.0 – 140.3 ≈ 1335.8 kcal/日
この女性は、1日に何もしていなくても約1336kcal消費しているということになります。
🧪 測定方法(正確な方法)
より正確に知りたい場合は以下の方法があります:
- 間接熱量測定法:酸素消費量と二酸化炭素排出量を測定(病院や研究機関で実施)
- 体組成計:一部の高機能な体重計(TANITAやInBodyなど)がRMR推定機能を搭載
📌 補足:日常の消費エネルギーとどう違う?
| 種類 | 内容 | 例 |
| 基礎代謝量(BMR) | 生命維持に必要な最低限のエネルギー | 睡眠中、横たわっているとき |
| 身体活動による消費(PA) | 運動や日常動作で使うエネルギー | 歩く、掃除する、運動する |
| 食事誘発性熱産生(DIT) | 食事の消化・吸収で消費されるエネルギー | 食後の体温上昇など |
| 総消費エネルギー量(TDEE) | 上記すべてを合計したもの | 1日のトータル |
人間のエネルギー消費(基礎代謝や総消費エネルギー)には、春・夏・秋・冬といった「季節」による違いが実際にあります。
以下に、季節ごとの身体の働きの違い・エネルギー消費の傾向・実生活への影響をわかりやすく説明します。
🌸🌞🍁❄️【季節によるエネルギー消費の違い】
| 季節 | 基礎代謝量の傾向 | 主な理由 | 身体の反応 |
| 冬(12月~2月) | 🔺 高くなる(5〜10%増) | 体温維持のために熱をたくさん作る必要がある | 代謝が上がる、エネルギー消費が増える |
| 夏(7月~9月) | 🔻 低くなる(5〜10%減) | 気温が高く、体温維持にエネルギーを使わない | 代謝が下がる、体がだるくなることも |
| 春・秋(3月~5月、10月~11月) | ⚖️ 中間 | 過ごしやすい気温で、極端な体温調節が不要 | 比較的安定している |
🔥 冬に基礎代謝が上がる理由
- 外気温が低いため、体温を維持しようと体がエネルギー(熱)をたくさん作る
- 体が寒さに反応し、筋肉を小さく震わせて熱を生む(これもエネルギーを使う)
- 自律神経が活発になり、全体的な代謝が高まる
✅ このため、冬は実は痩せやすい季節とも言えます(食べ過ぎなければ)
🥵 夏に基礎代謝が下がる理由
- 気温が高いため、体温維持にエネルギーを使わなくて済む
- 汗をかくことで熱を外に逃がすが、これは大きなエネルギーを必要としない
- 暑さで活動量が減りがち(外出や運動が減る)
📉 よって、夏は代謝が下がり、太りやすく、痩せにくくなる傾向があります
🌸 春・🍁 秋はどうか?
- 気温が穏やかで代謝は比較的安定
- ただし、季節の変わり目は自律神経が乱れやすく、疲れやすくなる人も
- 花粉症(春)や秋の冷えで体調を崩すと、代謝が一時的に下がることも
📊 具体的な数値の違い(目安)
成人女性(体重55kg)の基礎代謝量を例にします:
| 季節 | 基礎代謝量の目安(kcal/日) |
| 冬(12月) | 約1,400 kcal |
| 春・秋 | 約1,330 kcal |
| 夏(8月) | 約1,250 kcal |
※個人差・気温・活動レベルによって上下します
🧠 実生活への応用
| 季節 | 生活のヒント |
| ❄️ 冬 | ・代謝が高いのでダイエットに有利・寒さで運動不足になりがちなので意識して体を動かす |
| 🌞 夏 | ・代謝が落ちやすいので、冷たいものの取りすぎに注意・軽い運動やストレッチで代謝を刺激すると良い |
| 🌸 春・🍁 秋 | ・季節の変化に対応しやすい時期・運動を始めるならこの時期がベスト |
✅ まとめ
| 項目 | 冬 | 夏 |
| 基礎代謝量 | 高い(体温維持) | 低い(体温維持が不要) |
| エネルギー消費 | 多い | 少ない |
| ダイエットのしやすさ | 有利 | 不利 |
| 活動量 | 減りがち | 減りがち(暑さ) |
| 注意点 | 食べすぎ注意 | 冷房・冷たい飲食物で代謝ダウン注意 |
たとえば「あなたの体で季節ごとにどれくらい代謝が違うのか(例)」などを計算。
以下の情報で計算を行いますね:
- 性別:女性
- 年齢:42歳
- 体重:50kg
- 身長:168cm
🔢【基礎代謝量(BMR)を計算】
女性の基礎代謝量は、以下の「ハリス・ベネディクト方程式」で求められます:
BMR = 655.1 + (9.563 × 体重kg) + (1.850 × 身長cm) – (4.676 × 年齢)
計算:
= 655.1 + (9.563 × 50) + (1.850 × 168) – (4.676 × 42)
= 655.1 + 478.15 + 310.8 – 196.4
= 1247.65 kcal/日
✅ よって、あなたの基礎代謝量は約1,248 kcal/日です。
これは「何もせず安静にしていても消費されるカロリー」です。
🌸🌞🍁❄️ 季節ごとの基礎代謝の目安(推定)
基礎代謝は季節によって±5〜10%程度の変化があると言われています。
あなたの基礎代謝(1,248 kcal)をベースに、各季節の目安を出します:
| 季節 | 基礎代謝の傾向 | 推定基礎代謝量 |
| ❄️ 冬(+10%) | 高くなる | 約1,373 kcal |
| 🍁 秋・🌸 春(±0%) | 基準値 | 約1,248 kcal |
| 🌞 夏(−10%) | 低くなる | 約1,123 kcal |
🧮 総消費エネルギー(TDEE)の目安
次に「1日トータルでどれくらいカロリーを消費するか(TDEE)」を出します。
これは、以下の係数を使って求めます:
🔸 活動レベルに応じた乗数(TDEE計算用)
| 活動レベル | 内容 | 係数 |
| 1.2 | 座りがち(ほぼ運動なし) | 1.2 |
| 1.375 | 軽い運動(週1〜3日) | 1.375 |
| 1.55 | 中程度の運動(週3〜5日) | 1.55 |
| 1.725 | 激しい運動(毎日) | 1.725 |
もしあなたが「座りがち」な生活だと仮定すると…
TDEE = BMR × 活動係数 = 1,248 × 1.2 = 約1,498 kcal/日
✅ 季節ごとの総消費カロリー(座りがちの場合)
| 季節 | 基礎代謝 | 総消費エネルギー(TDEE) |
| ❄️ 冬 | 約1,373 kcal | 約1,648 kcal |
| 🍁 秋・🌸 春 | 約1,248 kcal | 約1,498 kcal |
| 🌞 夏 | 約1,123 kcal | 約1,347 kcal |
※活動レベルが高ければ、TDEEももっと上がります!
📌 アドバイス
- ❄️ 冬は代謝が高く、消費カロリーも多いため、ダイエットしやすい季節です。
- 🌞 夏は代謝が落ちるため、体重が増えやすくなる傾向があります。冷房や冷たい飲み物のとりすぎにも注意。
- 春・秋は代謝が安定しているので、運動や生活習慣を整えるのに最適です。
それでは、あなたの目的別に「1日に必要なカロリー(摂取カロリー)」の目安を以下に示します。
📋 (例)あなたの基本情報(再確認)
- 性別:女性
- 年齢:42歳
- 身長:168cm
- 体重:50kg
- 基礎代謝量(BMR):約1,248 kcal
- 活動レベル(仮):軽め(例:デスクワーク中心、運動週1〜2回)→ 係数 1.375
👉 総消費カロリー(TDEE)= 約1,717 kcal/日
🎯 目的別:1日の摂取カロリー目安
| 目的 | 摂取カロリーの目安 | コメント |
| ✅ 体重維持 | 約 1,700 kcal/日 | 現在の体重をキープしたい方向け。 |
| 🔽 減量(ダイエット) | 約 1,400~1,500 kcal/日 | TDEEより200〜300kcal少なめが理想。急激な制限はNG。 |
| 🔼 筋力アップ・増量 | 約 1,850〜2,000 kcal/日 | 筋肉をつけながら増量したい方向け。筋トレ併用推奨。 |
🍽️ 栄養バランスの目安(ダイエット・健康管理向け)
🔹 ダイエット中のPFCバランス(理想例:1,450kcalの場合)
| 栄養素 | 割合 | カロリー | グラム |
| タンパク質 | 25% | 約360 kcal | 約90g |
| 脂質 | 25% | 約360 kcal | 約40g |
| 炭水化物 | 50% | 約725 kcal | 約180g |
👉 ダイエット中はタンパク質をしっかり摂ることで、筋肉量を維持しながら脂肪を落とすことができます。
🍱 ダイエット時の1日食事例(1,450 kcal想定)
| 食事 | メニュー例 | kcal目安 |
| 朝 | ご飯(100g)、ゆで卵、納豆、味噌汁 | 約400 kcal |
| 昼 | 雑穀ご飯(120g)、鶏むね肉のソテー、野菜炒め | 約500 kcal |
| 夜 | 豆腐と野菜の鍋、魚(サバや鮭) | 約450 kcal |
| 間食(任意) | ヨーグルト、ナッツ、プロテインバーなど | 100〜150 kcal |
✅ おすすめのダイエット方法(健康的な方向)
- 急激にカロリーを落とさない(基礎代謝を下回るのはNG)
- 運動を少しでも取り入れる(ウォーキングや筋トレ)
- タンパク質中心の食事で筋肉を維持
- 睡眠とストレス管理も大事(代謝に影響)
次に、「交感神経と副交感神経の働きの違い」や「体温と睡眠の関係」丁寧に・医学的な背景も交えて解説します:
🔹① 交感神経と副交感神経の働きの違い
✅ 自律神経とは?
自律神経は、自分の意思とは関係なく働く神経で、以下の2つに分かれます:
| 神経 | 主な働き | 状態 |
| 交感神経 | 緊張・興奮・活動モード | 昼・運動中・ストレス時 |
| 副交感神経 | リラックス・回復・休息モード | 夜・安静時・睡眠中 |
🔁 自律神経のスイッチは「生活リズム」で切り替わる
| 状況 | 優位になる神経 | 身体の反応 |
| 起床後・仕事中・運動時 | 交感神経 | 心拍・血圧UP、血糖値UP、集中力UP |
| 食後・夜・就寝時 | 副交感神経 | 心拍・血圧DOWN、消化促進、眠気UP |
🔄 交感神経と副交感神経の比較
| 項目 | 交感神経 | 副交感神経 |
| 心拍数 | 増加 | 減少 |
| 血圧 | 上昇 | 低下 |
| 消化機能 | 抑制 | 促進 |
| 呼吸 | 早く浅く | ゆっくり深く |
| 瞳孔 | 拡大 | 縮小 |
| 汗 | 出る | 減る |
| 感情状態 | 緊張・警戒 | リラックス・安心 |
💡 ポイント:
- この2つはシーソーのようにバランスをとって働く。
- 現代人は交感神経が過剰優位になりがち(ストレス、仕事、スマホなど)。
- 夜に副交感神経を優位にすることが、睡眠の質・疲労回復・美容・代謝改善に直結します。
🔹② 体温と睡眠の関係
🌡️ 睡眠は「深部体温の低下」で始まる
人は眠るときに、体の内側(深部体温)を下げることで眠くなる仕組みになっています。
🧠 メカニズム(簡易版)
- 夜になると「メラトニン(睡眠ホルモン)」が分泌される
- これにより皮膚の血管が開き、手足から熱を放出
- 深部体温が徐々に下がる
- 脳が「休息モード」に入り、眠気が高まる
🌡️ 入眠に理想の体温変化
| 状態 | 深部体温の動き | 眠気 |
| 入眠前 | 少し下がり始める | 増す |
| 入眠直後〜熟睡中 | さらに低下 | 最も深い眠り(深睡眠) |
| 起床前 | ゆっくり上昇 | 目覚めの準備 |
🔥 だから「寝る前に体を温める」は効果的
- お風呂に入って一時的に体温を上げる
- その後、手足から熱が放出されて深部体温が下がる
- → この**体温の「落差」**が、自然な入眠を促進
👉 目安:寝る**90分前の入浴(40℃・15分)**が最も効果的とされています。
😴 睡眠中の体温・血流の特徴まとめ
| 状態 | 血流 | 深部体温 | 自律神経 |
| 入眠時 | 手足の血流が増える | 下がる | 副交感神経優位 |
| 深い睡眠 | 全身の血流が安定 | 最も低い | 完全なリラックス状態 |
| 起床前 | 血流と体温がゆっくり上昇 | 上がる | 交感神経が目覚める準備 |
✅ 総まとめ:睡眠と自律神経・体温の関係
| 時間帯 | 自律神経 | 深部体温 | 睡眠の質 |
| 昼・活動中 | 交感神経↑ | 高い | × |
| 夜・安静時 | 副交感神経↑ | 下がる | ◎ |
🛠️ 日常で活かすコツ(実践ヒント)
| 方法 | 効果 |
| 寝る前90分に入浴(40℃) | 深部体温の下降を助ける=寝つきが良くなる |
| 寝る前にスマホを避ける | 交感神経を刺激しない(メラトニンを減らさない) |
| 朝日を浴びる | 自律神経の切り替えがスムーズになり、夜の眠りにも好影響 |
| 寝室は22〜25℃が理想 | 体温調節を助ける。寒すぎても暑すぎても眠りが浅くなる |
次に、人間の体は、深い睡眠に入るために、体内の深部体温(脳や内臓の温度)を下げる必要があります。この体温の低下がスムーズに起こることで、次のような良い睡眠状態が得られます:
- 入眠しやすくなる
- ノンレム睡眠(深い眠り)が増える
- 睡眠の質が向上する
☝️逆に、体温が下がらない場合:
- 寝つきが悪い
- 夜中に目が覚めやすい
- 浅い眠りが続く
- 寝ても疲れが取れない
といった問題が起きやすくなります。
✅ よくある原因(体温が下がりにくい理由):
| 原因 | 説明 |
| 寝る直前までスマホ・PC | ブルーライトが脳を覚醒状態にする |
| 激しい運動や熱いお風呂直後の就寝 | 深部体温が上がったままで寝ることに |
| ストレス | 自律神経が交感神経優位になり体温が高めに保たれる |
| 寝室の温度が高い | 放熱がうまくできない |
🛌 良質な睡眠を取るための体温コントロール法:
- 就寝90分前に40℃くらいのお風呂に入る
→ 一度深部体温を上げることで、その後の体温低下を促す - 寝室は少し涼しめ(18〜22℃程度)に設定
→ 放熱がスムーズに行われ、深部体温が下がりやすくなる - 靴下は履かない、または通気性のよいものを
→ 足裏や手のひらからの放熱が妨げられると体温が下がりにくい - 就寝前のスマホ・PCは避ける(最低30分前)
🧠 補足:なぜ体温が下がると眠くなる?
体温が下がると「副交感神経」が優位になり、体がリラックスモードに切り替わります。これは「メラトニン(睡眠ホルモン)」の分泌にも関係しています。
❄️「体温が下がる=寒く感じる」わけではありません。
実は、体温が下がっても、必ずしも寒く感じるとは限りません。
🔍ポイントは「どこが」「どれだけ」下がるか:
人間の体には「深部体温(体の内部の温度)」と「皮膚温(表面の温度)」があります。
| 項目 | 説明 | 下がると寒く感じる? |
| 深部体温(脳・内臓) | 睡眠時に自然と下がる | ❌ あまり寒さとして感じない |
| 皮膚温(手足など) | 外気温や冷えに影響される | ✅ 下がると寒く感じる |
🛏 睡眠中の体温変化はこうなっている:
眠くなる前〜入眠時:
-
- 体は「熱を外に逃がして」深部体温を下げようとします。
- 手足の血管が開いて、熱が放出されます。
- この時、手足はあたたかく感じるけど、深部体温は下がっていく。
深い眠りのとき:
-
- 深部体温がしっかり下がって、ぐっすり眠れる。
- でも皮膚温が急に下がったり冷たい空気に触れると、寒く感じて目が覚めることもあります。
☝️結論:
🔹 深部体温が下がることは、寒く感じる原因ではありません。
🔹 皮膚温が下がる(冷える)と寒さを感じます。
✅ 眠るときの理想的な状態は?
- 手足はほんのり温かい
- 寝室は少し涼しめ(18〜22℃くらい)
- 布団でしっかり保温されている
このバランスが取れていると、体温が自然に下がり、寒く感じずによく眠れます。
では次に、寒がり・冷え性の方が寒さを感じずに体温をうまく下げて、ぐっすり眠るための具体的な対策をご紹介します。
🌙 冷え性さんのための快眠ポイント
✅ 1. 寝る90分前に入浴(40℃前後・15分程度)
- お風呂に入ることで 深部体温が一時的に上昇。
- お風呂から出た後、体温が自然に下がるタイミングで入眠しやすくなる。
- 熱すぎるお湯(41℃以上)は逆効果。リラックスできる温度で。
🛁 +α:入浴剤(炭酸系や温泉成分)を使うと保温効果UP!
✅ 2. 足元だけを温める(湯たんぽ・足湯・レッグウォーマー)
- 手足が冷えていると、深部体温が下がらず、眠くなりにくい。
- 特に「足元」の温めがポイントです。
🧤おすすめアイテム:
| アイテム | 効果 |
| 湯たんぽ | 足元の血流を促進。布団の中をじんわり温めてくれる |
| レッグウォーマー | 足首を冷やさないことで冷え予防(※締めつけないもの) |
| 足湯(寝る1時間前) | 足先を温めて、自然な体温低下をサポート |
🧦 注意:寝るときに厚手の靴下はNG!
→ 熱がこもって放熱できず、逆に寝つきが悪くなることも。
✅ 3. 冷えないけど「放熱できる」寝具の使い方
| ポイント | 理由 |
| 布団の中は「適度な保温性+通気性」 | 深部体温を下げるためには熱の逃げ道も必要 |
| 電気毛布は「寝る前だけON」 | 寝ている間に使い続けると体温が下がらず、眠りが浅くなる |
| ふわっとかける毛布(掛け布団の上) | 空気の層で保温、でも蒸れにくい |
✅ 4. 就寝前の温活ドリンク(ノンカフェイン)
| 飲み物 | 効果 |
| 白湯(さゆ) | 内臓から体をじんわり温める |
| 生姜湯 | 血流促進、ぽかぽか効果が長持ち |
| ハーブティー(カモミールなど) | リラックス作用+体を冷やしにくい |
※ カフェイン・アルコールは逆に体温を乱すので、寝る前は控えましょう。
☑️まとめ:冷え性でも体温を下げるための黄金ルール
| やること | 目的 |
| 入浴や足湯で「一度体温を上げる」 | その後の自然な体温低下を促す |
| 足元だけ温めて「放熱を助ける」 | 深部体温を効率よく下げる |
| 蒸れずに温かい寝具 | 保温しつつ、寒く感じない環境作り |
| ノンカフェインの温かい飲み物 | 内側からぽかぽか+リラックス |
では次に、冷え性のタイプ別に、それぞれに合った対策をわかりやすくまとめてお伝えします。
❄️ 冷え性は大きく分けて4タイプ!
あなたの冷えのタイプはどれ?
| タイプ | 主な症状 | 特徴 |
| ① 末端冷え性 | 手足が冷たく、なかなか温まらない | 血行不良や自律神経の乱れが原因 |
| ② 下半身型冷え性 | 腰・お尻・足先が冷える/上半身は暑い | デスクワーク多め、筋力不足 |
| ③ 内臓型冷え性 | お腹が冷たい/体の内側から寒い | 食欲不振・下痢しやすい |
| ④ 全身型冷え性 | 体全体が冷え、疲れやすい | 貧血や低血圧、代謝低下が関係 |
🔧 タイプ別の改善方法
✅ ① 末端冷え性(手足が冷たくて寝れない)
🔹 原因:血流の悪化、自律神経の乱れ
🧤 対策:
- 手足を直接温める(湯たんぽ、レッグウォーマー、温熱グッズ)
- 手足のストレッチや足首回しで血流改善
- 寝る前に足湯+指先マッサージ
- カフェインや冷たい飲み物を控える
💡 靴下は締め付けの少ない薄手のものを選ぶと良い
✅ ② 下半身型冷え性(足腰だけ冷える)
🔹 原因:筋力不足、血流の偏り(上半身→下半身に血が回りにくい)
🧤 対策:
- スクワット・階段のぼりなど、下半身の筋肉を刺激する運動
- 骨盤の歪みを整えるような軽いストレッチ
- 下半身を温める:腹巻、レギンス、膝掛けなど
- 座りっぱなしを避けて1時間に1回立ち上がる
💡 運動が苦手な人は「かかと上げ・下げ運動」からでも効果あり
✅ ③ 内臓型冷え性(お腹が冷たい・下痢しやすい)
🔹 原因:胃腸の働きが弱っている、自律神経の乱れ
🧤 対策:
- 腹巻き・湯たんぽでお腹を直接温める
- 消化にやさしい温かい食事(味噌汁、スープなど)
- 冷たい飲み物を控える
- 寝る前に温かい白湯や生姜湯を飲む
- ストレスケア・リラックスタイムを意識する
💡 特に女性は「生理周期」とも関係があるため、無理をしない生活リズムも重要
✅ ④ 全身型冷え性(常に寒い・疲れやすい)
🔹 原因:基礎代謝の低下、貧血、ホルモンバランスの乱れ
🧤 対策:
- まずは栄養をしっかり取る(たんぱく質・鉄分・ビタミン)
- ゆるい運動(ウォーキングやラジオ体操など)で筋肉量UP
- 湯船につかる習慣をつける(シャワーだけはNG)
- 睡眠時間と質の見直し
💡 疲れやすさが強い場合は病院での血液検査(貧血・甲状腺など)もおすすめ
続いて、「HSP(Highly Sensitive Person)と冷え」の関係は、まだ医学的に完全に解明されているわけではありませんが、HSP気質の人が冷えを感じやすい・冷え性になりやすいのは、多くの人が実感している事実でもあります。
🌿 HSPと冷え性の関係とは?
❄️ HSPの人が冷えやすい主な理由
| 原因 | 内容 |
| ✅ 自律神経が乱れやすい | 繊細でストレスを受けやすく、交感神経が優位になりやすい |
| ✅ 緊張・不安を感じやすい | 手足の血管が収縮 → 血行が悪くなる(特に末端) |
| ✅ 感覚が鋭い | 普通の人よりも「冷たい」「寒い」と感じやすい |
| ✅ 過剰な気遣いや疲労 | 精神的疲労が身体の冷えにつながることも |
つまり、メンタルと冷えが密接につながっているのがHSPの特徴です。
🧠 冷えだけじゃない、HSPに起こりやすい体の変化
- 頭痛・肩こり
- 胃腸の不調(下痢・便秘・食欲不振)
- 疲れが取れにくい
- 不眠や眠りが浅い
- 低血圧・低体温気味
これらも自律神経が乱れているサインであり、冷えとも関係しています。
🌙 HSPのための冷え対策(心と体の両面から)
✅ ①「リラックスして体温を下げる」習慣をつくる
- 寝る前に深呼吸・ストレッチ・ヨガ
- 自分に合う「リラックススイッチ」を見つける(音楽・香り・本など)
- 外の情報を遮断して、自分だけの安心空間を持つ
✅ ② 身体をじんわり温める
- 湯たんぽ、腹巻き、足湯など「心地よい温もり」を使う
- 熱すぎないお風呂(39〜40℃)で副交感神経を優位にする
- カフェインより温かいハーブティー(カモミール、ラベンダーなど)
✅ ③ 神経過敏を落ち着かせる生活スタイル
- スマホ・ニュースの見すぎを控える
- 自分のペースを守れる時間を作る
- 嫌な人間関係から少し距離を置く
- 予定を詰め込みすぎず、余白のあるスケジュールに
✅ ④ 栄養面も大事(冷えに効く食材)
| 栄養素 | 例 | 効果 |
| 鉄分 | レバー、赤身肉、ひじき、ほうれん草 | 血流改善・疲労回復 |
| タンパク質 | 卵、豆腐、魚、肉 | 筋肉・代謝アップ |
| ビタミンB群 | 豚肉、納豆、玄米 | 自律神経サポート |
| 生姜・にんにく | 温め効果 | 血行促進・抗ストレス |
🧘♀️ まとめ:HSPの冷えは「心と体の両面ケア」が大事
| アプローチ | 内容 |
| 🌿 メンタル | ストレスを受け流し、自律神経を整える |
| ❄️ フィジカル | 血行を良くし、末端まであたためる |
| 🍽 食事・栄養 | 冷えに効く栄養を意識してとる |
| 🛌 睡眠・休息 | 質の良い休息で心身の回復を助ける |
ここからは、HSP(Highly Sensitive Person)気質の人が抱えやすい「冷え」や「心身の緊張」に特化したケア方法を、具体的かつ優しく整理してお伝えしますね。
❄️ HSP気質に多い冷えのパターン別と対策
HSPの人は「心の動きが身体にすぐ出る」タイプなので、精神的な刺激・ストレスが冷えに直結することも珍しくありません。
【パターン①】緊張やストレスで手足が冷える(末端冷え)
- 人前、通勤、会話、物音などで無意識に緊張している
- 手のひら・足の裏がすぐ冷たくなる
- 頭は熱いのに手足だけ冷たい
🔧対策:副交感神経を優位にして、緊張を抜く習慣をつくる
- ✅ 朝晩に5分の腹式呼吸(吸う4秒 → 止める2秒 → 吐く6秒)
- ✅ 湯たんぽや手袋で末端から温める
- ✅ 寝る前にお腹や足を温めながら好きな香りを嗅ぐ(ラベンダー・ネロリなど)
- ✅ 「今日もよくやった」と自分に言ってあげる習慣
【パターン②】刺激過多で自律神経が乱れて冷える
- SNS・ニュース・会話・音などから強く影響を受けやすい
- 日中は平気でも、夜になると急に冷えを感じる
- 胃腸の調子も崩れやすい
🔧対策:情報遮断と、神経のクールダウン時間を設ける
- ✅ 夜20時以降はスマホ断ち(ブルーライトと情報で興奮するため)
- ✅ 部屋の照明を間接照明・暖色系ライトに切り替える
- ✅ 白湯、生姜湯、カモミールティーなどで体を内側から温める
- ✅ 「沈黙の時間」(音・会話ゼロの時間)を10分でも意識的に作る
【パターン③】自分を抑えてばかりで内臓型冷え
- 頑張り屋・NOが言えない・気を遣いすぎて疲れる
- お腹や腰回りが冷たく感じる
- 常に「緊張感」がある(リラックスできない)
🔧対策:自分の感情を出す・守る習慣を取り入れる
- ✅ 感情日記を書く(怒り・悲しみ・悩みを書いて「見える化」)
- ✅ 腹巻き+湯たんぽで「安心の温もり」を作る
- ✅ 「これは私の責任じゃない」と意識的に線を引く練習
- ✅ 快・不快をはっきり感じる訓練(食べ物、音、人間関係など)
🌿 HSPに合うセルフケア・マインドケア習慣
HSPは「刺激処理能力が高い=疲れやすい」だけでなく、自分を後回しにしがちなのが特徴です。
だからこそ、「自分を大切に扱う」ことが体と心の冷えの最大の予防になります。
🧘♀️ 1. 体に効くセルフケア
| 習慣 | 効果 |
| 朝一番に白湯を飲む | 胃腸の目覚めと内臓の冷え予防 |
| 夜にストレッチ+深呼吸 | 自律神経の調整+血流UP |
| 足首回し・かかと上げ運動 | 血行促進、冷え・むくみ解消 |
| 湯たんぽ・温湿布でお腹を温める | 内臓の冷え・緊張の緩和 |
🌸 2. 心に効くマインドケア
| 習慣 | 方法・ヒント |
| 感情のデトックス | 「〇〇がつらかった」と書くだけでも効果あり |
| 自分にやさしい言葉をかける | 「疲れて当然だよ」「よく耐えたね」など |
| セルフ境界線の練習 | 無理に人に合わせすぎない/NOを言う |
| 刺激の少ない時間をつくる | デジタルデトックス・1人の散歩など |
☕ おすすめの「HSPさんの安心ルーティン」例(夜ver)
- スマホ・PCを20時以降オフ
- 白湯 or ハーブティーを飲みながら照明を落とす
- ストレッチ+深呼吸(5分だけでOK)
- お腹・足に湯たんぽやホットパックを置く
- 今日の感情をノートに一言だけ書く(例:「今日は頑張った」)
たったこれだけでも、心がほどけて、冷えにくく・眠りやすくなります。
🧡 最後に:冷えは「心のメッセージ」かもしれません
HSPの方にとって「冷え」は、体からのSOSであり、「ちょっと立ち止まってね」「自分をいたわってね」というサインでもあります。
温めることは、HSPさんにとって心の癒しそのものです。
自分を守るために、「体を温める=心に安心を与える」ケアを大切にしてください。
常に横になっている場合には、代謝が急激に行われたり、代謝がスムーズに(一般的に)行われないということが起こります。横になっている場合に注意が必要なのはもちろん温めることです。なぜなら通常【動く】ということで循環や代謝、温めるということが起こりますが、それらが拒まれる、または、出来ない、ということが起こると、それらが通常の状態となっていきます。これはホメオスタシスにとても関わっていき代謝がうまく出来なくなり体温が上昇していかなくなります。(私の研究結果です。)自分を責めずに湯たんぽなどで温めて疲れた身体を緩めましょう。これは意外にもとても大切なことなんです。
代謝に関しては交感神経などにも影響があり、邪気異常やご飯が美味しくない、食欲不振や過剰摂取につながっていき、気重の変動があるということですから身体に大きく生きづらさが出るということです。
食品に関しては日本で言われている推薦食品には疑問を持ちました。なぜ推薦されているのか海外の見解をご覧になられた方が早く改善ができると言えます。
HSPさんの心に効くマインドケアについては軽度以上の人はあまり意味はありませんから、しっかりと気を整える方法を学びましょう。
*「安静時に体温が上昇しない理由」と、「起きている時と横になっている時の血流の違い」 睡眠中の体温低下などの事柄に関しても言えることですが、自身の生きづらさと向き合うときにとても大切な気質と能力は、自分を知るために、人生を豊かに自分らしく生きるためにとても重要視して学んでいかなくてはいけません。
HSP/HSC専門サロン Momoco Academy 山崎ももこ




















