※なお、知的障害を伴わない知能指数(IQ)が70以上の方に限ります。
SLD (限局性学習症(げんきょくせいがくしゅうしょう))/LD (学習障害)とは、現在、最新の診断基準では 、SLD (限局性学習症)に名称が変更されましたが、過去にはLD(学習障害)と呼ばれていました。
SLDは、全体的には理解力などに遅れはなく、知的な発達に遅れはないのに、「読む」、「書く」、「計算する(算数(さんすう))」といった特定のことがうまくできない限局性学習症と呼ばれる発達障害です。
決して勉強のできない障害ではなく、大多数の人とはちがう学び方のほうが覚えやすかったりスムーズに学べる人たちのことを指します。
この障害の原因は、単に学習の機会が足りないからではなく、精神遅滞(せいしんちたい)や神経学的欠陥(しんけいがくてきけっかん)、脳損傷(のうそんしょう)や疾患(しっかん)によるものでもありません。
読字困難(どくじこんなん)(失読症(しつどくしょう))、読字能力(どくじのうりょく)、および、読字能力低下、学習能力低下のほとんどは、高い遺伝性が見られるようです。
読み書きに障害のある人は、そのどこかに脳機能の障害が見られ、文字の区切り目を認識することができず、文字が読めないといった苦手さとして表れます。例えば、文字を読むというのは、一見すると単純な行為(こうい)に思えます。しかし、文字を目で追うことや、文字の区切りを認識すること、それを音に変換して、脳に記憶するといったような複雑な作業をしています。