状態

アレキシサイミア(alexithymia)

アレキシサイミア(alexithymia)から卒業ができます。

アレキシサイミア(alexithymia)とは、日本では『失感情症』や『失感情言語症』などと訳されており、アレキシサイミアは、ギリシャ語のa(欠如)、lexis(言葉)、thymos(情動)から作られた言葉で、アレキシサイミア傾向がある人にも、感情が全くないというわけではなく、あくまでも、感情を認知、自覚することの障害を指し、感情生成の変化そのものが失われる『感情鈍磨や感情の平板化』とは異なります。

アレキシサイミア傾向のある人にどのように嬉しいのか、悲しいのかをたずねても、うまく言葉で表現できないのです。決められた物事に従うことを好みます。

アレキシサイミアそのものは病気ではなく、一般の人の中にも普通に見られる性格傾向です。

アレキシサイミア傾向のある人はそうでない人に比べて寿命が短いことも特徴です。

 

こんな症状でお悩みではありませんか?

  • 言いたい時に言いたいことが言えない。
  • 断れない、または、嫌と言えない。
  • 自分の考えがわからない。
  • 我慢をしてしまう。
  • 他人に不快な感情を抱いてほしくないと願っている。
  • 無理をしてしまう。
  • お休みの日は寝て過ごすことが多い。

原因

偶発的な出来事や歪んだ家庭環境という環境が要因になるケースと遺伝的に生まれ持った性格が要因になるケースなど、原因は定まっていませんが、先天的な要因(気質)です。乳児期に、とくに母親の感受性や応答性の影響を受けるとも言われています。

赤ちゃんの感情にお母さんが応えてあげると、赤ちゃんは自分の気持ちを伝える大切さを知りますが、お母さんが子供の感情を無視し続ければ、子どもは気持ちを他人に伝える意味が理解できず、アレキシサイミア傾向を持つ可能性が高いと言われています。

お母さん以外のお父さんや、おじいちゃん、おばあちゃんの語りかけでも有効と言われていますので、赤ちゃんが言葉を理解するようになる前から、積極的に赤ちゃんに話しかけてあげることや絵本を読んであげること、周りの人が愛情をもって語りかけることで、赤ちゃんの心が育まれていき、健康な人生を過ごす力を身につけることができるのです。

 

特徴と症状

つらい状況に置かれても感情を表に出せない

・周囲から「我慢強い人」「ポーカーフェイス」と見られる傾向

・自分の感情を認知できない

・行動と感情にずれが生じる

・相手にネガティブな印象を与える

・悲しいときがどういうときなのか分からない

・悲しいときに取るべき行動も見当がつかない

・表現することが苦手

・精神的ストレスを外部に向けて発散できない

・内面に溜め込みやすい

感情を他人に言葉で示すことが困難

・困っていることを周囲の人に気づかれず、サポートを受けることができない

人間関係が長続きしない

自然な情報交換ができない

・我慢強い

・現実的で頼れる

・トラブルを未然に回避することが苦手

・予兆なくイライラする

・予兆なく寝込んでしまう

など

例えば

①自分がどんな仕事に就いていて、お客様とこんな出来事があったやトラブルがあったといった客観的な事実については的確に話せるのに、その仕事のどんなところに喜びを感じるのかや嫌なことを感じるのか、お客様との出来事やトラブルがあってどんな気持ちになったのかには答えられないというようなことが見られます。

淡々とテキパキと仕事をする人として社会適応がうまくいく場合も多いですが、感情を交えた細やかなコミュニケーションが苦手で対人関係がうまくいかなかったり、つらいと感じてしまうこともとても多いようです。

 

②仲のいい友達と喧嘩してしまったとき、恐らくは、「悲しい」という気持ちになると思います。そして、アレキシサイミア傾向のある人もほとんど似たような感情をいだきますが、それが「悲しい」という言葉に当てはまっているのかが分からないのです。言葉によって人間は認知を行ないますが、当てはまる言葉が見つからない場合は、その人にとってそうした出来事が「悲しい」と認知できずにしょうがないと思うのです。

 

③赤ちゃんの頃からいつもニコニコして穏やかで反抗期がなく育ったとき、周囲は「いい子、育てやすい子」と認識されます。自分の意見を言わない生活が過ぎていきます。そうすると自分の意見を有無について考えがいかなかったり、自分の意見を発言するという意識がなかったりということが習慣になっていきます。にやにやしていたり、ぼーっとしているようになり、親や周囲にはこの子は手がかからない子で、「いい子、大丈夫」と認識されてしまい、その子どもが自分の意見を言えるのか言えないのかについては気にも留めません。

そのような時期を小さな頃に過ごした場合には、自分の「意見」や「思い」、「不安」や「恐怖」に気付けずに育つため、大人になったときに、緊張している時や気まずい時でも、おかしくもないのに顔が笑っていたり、ほほえみを無意識にしてしまいます。

一般的に人は楽しいことがあると笑い、嫌なことがあると泣くのに対して、アレキシサイミア傾向のある人は、ほほえみや笑うことがあっても、泣くことや怒ることがありません。

周りが泣いたり怒ったりしても、その理由が理解できないということが起こります。

「冷たい人間」と言われてしまうこともありますが、もともと心が豊かな証拠ともとらえられます。

嫌な事が実際に起こっても、何かが一瞬地震のように揺れる不安感や一瞬凍り付くような感覚だけが残る方もいらっしゃいます。

 

私たちは何か悪いことが起こりつつある時に

「嫌な感じ」を察知して積極的に対処しようとしますが、アレキシサイミア傾向のある人は、「嫌な感じ」を認識できないため、早めの対処ができずに、こじらせてしまうということが起こります。自分がストレス状態にあってもそれに気づかず、ためこんで「うつ病」や「心身症」になってしまうのです。また一旦病気になってしまうと今の自分の心身の状態を正しく把握できないため治りにくいということが起こり、精神的、社会的な面、健康の維持や増進にとても不利で、自分の感情を自覚できずに無理をするなどして、心身の不調をきたしてしまうこともあります。

 

アレキシサイミアになりやすい人とは?

  • 緊張しやすい
  • 不安を感じやすい
  • 几帳面で完璧を求める傾向にある
  • 八方美人
  • 責任感が強く、まじめ
  • 神経質
  • 女性に多い傾向
  • ストレスの対処法を身に付けていない
  • 自閉スペクトラム症(ASD)等の発達障害

 

アカデミー専攻の学費について

虚弱体質専攻
¥1,262,000-(税込)
虚弱体質能力専攻
¥1,962,000-(税込)

初年度の学費を記載しております。

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